2nd mid-term reviewが終わりました。
このためのレポート作成と、それから国際学会のペーパーの準備、共同研究プロジェクトなど複数をマネジメントしつつ、乗り切れるのか、、と不安が大きかったのですが、ひとまずなんとか乗り切りました。
そこで感じたことを、まだ熱量が冷めないうちに残しておこうと思います。
目次
Impression 率直にひとまずホッとしたぜ。。
ひとまず、一年目のレビューよりは進展がありました。それは本当によかった。
なんといっても、アカデミックな研究というものは、土台がすべて。
土台がしっかりしていないと、その後何をやっても、無意味になります。
(そして、これこそが、博士課程の本分であり、修士論文と異なるところ、と言われます。)
これは、本当に厳しいことですが、そういう世界なので、仕方がありません。
前回の中間報告では、正直言って、この土台がまだ固まっていなかった。
そこをガンガンつかれて、「このままではダメだよ」と直接的に言われないまでも、「I feel risk if you can finish your PhD」というようなことを言われるのでした。
これは、非常に恐ろしいことです。
研究というものは、土台がなければならない、と言いましたが、これは、研究とはオリジナリティが求められる一方、独断であってはならない、ということです。すなわち、あなたが研究する学問のコミュニティに対して、あなたはどのような貢献をできるのか?それをしっかりと答えられければならない、ということです。
僕自身は、そんなこんなで非常に冷や汗をかいた、というか胃が痛い思いをした、というかいろいろ辛い目にはあった第一回目でした。
今回2年目は、その土台が認められた、その意味で、まずは大きな進展があった、そう喜んで良いかと思います。
Next Challenge:Research gap is not enough
と、ほっとしたのもつかの間。同時にさらなるチャレンジが具体的になってきました。
What is research gap?
まずはこれに答えることになんとか対応できた、というところだったのですが、次の質問。
What context?
これは、実は意識はしていましたが、実はそこまで明確に言い切ることを避けてきた領域でもありました。
なぜか?
領域横断的な研究の場合のコンテクストの設定というのが、正直なところ、非常にチャレンジングだからです。
あきらかにEstablishedされている領域であれば、Contextは簡単です。ですが、ひとたび学際的な領域に飛び込むと、それは全く逆のことが起こります。これをどう考えるべきか。次なる課題が明確になりました。そしてまだ答えが半分見つかっていて、半分は見つからない、そんな感覚です。
更に、
What is your goal? In other word, expected results?
これは、なんとか答えられました。
However, after hearing your methods, I am more doubtful if you can achieve the goal
はい。来ましたね。悲劇的なコメント。これは、Methodologyの話、それからResearch Question に関わる話です。
こうなると、どこをどういじればよいのか、多変数の問題になってきて、混乱が始まる予兆です。
There seems something missing in the middle in between your goal and the gap.
危ない助かった。そう思ったコメント。これは、ゴールとギャップの間に、何かが足りないと思われる、ということですが、少なくともギャップとゴールはOKということの裏返しでもあります(多分)。
それは先程の土台がしっかりしていたからであって、それがないとつながらなかったコメントを引き出すことに成功した、そう捉ええれば、この”悲劇的なコメント”も前向きに捉えることができます。汗。
Summary
ということで、今回のまとめです。
- リサーチギャップの特定は非常に重要。そして基礎。
- しかし、それだけでは不十分。
- 学術的なコンテクストの特定をせよ。
- さらに、ギャップとゴールの間を結ぶための理論構築(問いの練り上げ、メソドロジーの精査、コンセプチュアルモデルの設定)をせよ。
ということでしょう。
両手を上げてバンザイなんて感じではないですが、一歩は確実に進んだ、ということで軽く一杯美味しいお酒を飲めるかな。そんな感覚です。
Ciao Grazie.
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