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『博士課程は修士課程の延長』と考えていると、ちょっと方向性を誤るかもしれないという話。

博士課程

Design Research Methodologiesの講義で、デザインの博士課程に入った学生向けの手ほどきがなされた際、2つの活動の違いを教授が説明されていました。

このことは、授業を受けた際には、なんとなく頭では理解された程度でした。

しかし、実際に研究計画を考え始めて、その本質的な活動内容の違いを感じるようになってきました。

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知識を修得する活動(修士課程)

修士課程(Master Course)では、その分野における最先端の知見を修得して、文字通り、知識をマスターする(Master)ということがゴールになります。

当然、修士論文やプロジェクトレポートをまとめ上げることが修了要件になります。実際に学んだことを活かして、プロジェクトを実施したり、あるいは、問いを立てて、理論的なフレームワークを活用しながら、リサーチを実施して修士論文を書きます。

ただ知識をマスターして一つ一つの単位を取るだけでなく、博士課程の入り口でもある修士課程では、その先にある”新しい知識の創造”を担う基本的な所作を身につけることもスコープに含まれている、ということです。

知識を創造する活動(博士課程)

一方、知識を創造する活動としての博士課程は、そこでの活動は全く異なります。

極端に言えば、その分野の知識をもはや学ぶ機会はありません

例えば、デザイン学博士課程に入ったら、デザイン学の知識を授業で学ぶのか、というと、そういった機会はないわけではないですが、ごくごく一部に限られてきます。なぜなら、デザイン学関連の知識は修士課程まででマスターしてきていることが前提となっているからです。

では、何を学ぶのかというと、”知識の創造の仕方”を学ぶのです。

知識とは何か?

どうやって知識を生み出すのか?

知識を生み出す領域における、科学的なコンテクスト(文脈)は何か?

知識を生み出すためのリソースはどんなものがあるか?

これらの問いが、基本的な学びになります。

それらを学びながら、自分自身で研究テーマと問いを設定して、実際に研究し、最終的に博論にまとめ上げる。それが博士課程というわけです。

なんとなく、修士課程の延長で博士課程があるんだろうな、という感覚でいると、それは全くことなります。(私自身、違うのだろうな、とは思っていましたが、やはり明確に実感してきたのは、わずかここ最近です)

よく、親戚のおばちゃんなんかに、こう言われたものです。

「また学校いくの?あんた、勉強好きだわねー。」

勉強はたしかに嫌いではないのですが、ちょっと違和感を持っていつもこういった言葉をなんとなく受け流してきました。きっとこの違いが原因だったのか!と最近は思うようになりました。(笑)

この意識は、今後、研究活動をする上で、非常に大切な意識付けかと感じます。自分に言い聞かせるためにも、しっかりと意識を新たにして活動に臨みたいです。

Ciao Grazie!

 

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