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[デザイン思考の実践] アイディエーションフェーズ。ヴュジャデの体感は本当に目からウロコ。

こんにちは。羽山です。

イタリアでのインターン先、メルカト・メトロポリターノでのプロジェクトで、
ようやくユーザーインタビューを終えて、アイディエーションのブレインストーミングをしました。

デザイン思考の基本ステップの一つであるアイディエーションの実践を通して感じた学びを記します。

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目次

端的な感想は、一口に「アイディエーション」と言っても実はそう単純ではない。

端的には、一口にアイディエーションといっても、そう簡単ではない、ということです。
今回の実践を通じて気がついたことをざっと記しておきます。
−情報の単位化の熟練度が必要。
−チームメンバーの背景知識の違いから、認識共有に時間がかかる。
−クラスタリングをある程度した状態からでないと、本当に意味のまとまりのあるインプリケーションが出せない。(クラスター自体が元々の質問カテゴリになるなど、手間がかかる。テーマの区切り方が肝。)
−チームメンバーの頭を積極的にアクティブに保ち続けることが重要。
議論をテキパキ進めるチームメンバーの助けもあり、中盤からは自分のペースを持って自信がついてきたが、今後に残った課題は山のようでした。

よく言われることではありますが、人の話によく耳を傾け、ヒントを得られる洞察力と議論のファシリテーション力、興味を惹くストーリーの話し方など、かなり高いレベルでの「ソフトスキル」が求められます。

今回の反省点をきちんと振り返りながら、今後上達していきたいと思います。

面白かったのは、アイディエーションの最中に体験した「ヴュジャデ」の体験


今回とてもおもしろかったのは、「ヴュジャデ」を体感したこと。

ヴュジャデとは、普段見ていて当たり前のように感じていることに、他の人の目線が入ることで、異なる意味を帯びてくる、というような現象。デジャビュの反対語としての造語です。

ベネズエラ人のチームメンバーが、こう言いました。

「なぜ日本人は、レストランで自分たちで寿司を作ることを楽しむの??レストランのシェフが寿司を作るべきだわ。ベネズエラだったら、レストランでアレパを自分で作れと言われたら、とても嫌な気持ちがするわ。」

東京の体験型の寿司屋の事例のお話を共有したときに、ふとした感想をこう語ってくれたのでした。

こういうふとした発言に、なんとなく当たり前に思っていたことに対して、新しい気づきが得られるのです。

その発言をきっかけに、寿司自体の食の意味に目を向けてみました。
アレパは、ベネズエラやコロンビアの国民食ですが、朝ごはんから食べるような、かなり日常的に食べられる食事です。
一方、寿司は日本の国民食と言っていいと思いますが、日常的に食べるものというよりは、どちらかというと特別なときに食べるものです。値段も高いし。

こういう「特別なときに」食べるという要素がとても大事で、場面によって人々が求める価値が変わるというのが、アレパとの比較を通して見えてきたのです。寿司には経験価値を付加する余地が大いにあるのではと。

ふだんの日常を、全く違う視点で眺めることで、日常の別なる側面が見えてくる。

これこそ、異文化の中でのディスカッションの醍醐味だと実感しました。

Ciao ciao!!

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