2017-01-16

まるでMRIのように。『デザインの解剖展』@21_21 design sight

『デザインの解剖展』という視点が面白い。

「解剖」という言葉には、「生体に切開等を加えて解体し、構造や組織を観察すること」という意味がある(wikipedia情報)。生体ではなく、それを「デザイン」に対して(というか、の視点で)やってみようという取り組みだ。具体的には、幾つかのプロダクトに対してデザインのフィルターで解剖して見せてくれる。グラフィック・デザイナーの佐藤卓氏がディレクションをしているだけあり、目線がとても微細でとても勉強になりました。


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まるで、MRIのように。

デザインの解剖展って何?ということで、以下、展示会からの引用です。

デザインの解剖とは、
①身近なものを
②デザインの視点で
③外側から内側に向かって
④細かく分析することで
⑤ものを通して世界を観る
⑥プロジェクトです。
(「デザインの解剖展」より)

身近に溢れているモノたち。これらがどうやってデザイン的に形作られているのかを、細かく細かく見ていきます。デザインにMRIをかけるのです。まるでMRIが、ヒトの断面図を取るかのように。このイメージは、デザインが、いわゆる「どこかからか降ってきたひらめき」とかいうイメージでデザインを捉えることから少し距離を置くことができます。ロジックで分析できる対象としてデザインを捉える、という姿勢がまず背景にありますね。

 

 

 事例:「きのこの山」の解剖

明治の「きのこの山」。日本人なら誰もが一度は食べたことがあるでしょう。これを、デザインの目線で見ていきます。

外側から内側に向かって、というのは、本当に外側からで、「チョコレートの歴史」や「チョコレート市場」から見ていきます。

いよいよ、「きのこの山」にたどり着きました。驚きなのが、その分析の視点の細かさと数。実に40以上にのぼります。グラフィックだけでなく、商品そのものの解剖ももちろんなされます。

分析の視点例:正面・上下左右・裏面・蓋の内側の外装のグラフィック(とその色、キャッチコピー、背景・商品のイラストレーション)、包装の構成、形・材質、印刷、組み立て、箱の開け方、内袋のグラフィック・形・材質、包み方、菓子本体の色・形・断面・物性・味・香り・歯ごたえ・舌触り・甘味・苦味・酸味・塩辛味・カロリー・調味料。

細かな粒度で、身の回りを観察し、問いを持つこと

今回の展示会で一番の学びは、細かな粒度で、身の回りのモノやコトを観察し、問いを持つこと。

今、飲んでいるお茶は、どんなグラフィックなのか?(色、グラフィック、キャッチコピーなどなど)

それは、どんな材質か?形は?

印刷のされ方や、工場での生産プロセスは?

商品の味は?生産地は?

などなど、グラフィックデザイナーになった気持ちで、まわりを見回してみると、新たな世界の断片が見えてくるはずです。

同じモノを観るでも、見方によってこんなに変わるんだ。そんなことを実感できる企画展でした。

Ciao!


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